第7回パワーボイス東京セミナー

声とココロのボディワーク ♡

2019年10月20日(日) / 東京開催

去る10月20日(日曜日)、第7回パワーボイス東京セミナーが、お陰さまで今回も大変盛況のもと、終了いたしました。今回もありがたいことにお天気に恵まれた気持ちのいい日曜日、池袋西武コミュニティカレッジにお集まりいただいたみなさまには、ほんとうに心からお礼を申し上げます。

声とココロのボディワーク

さて、第7回めとなる今回は、講師の松永敦たっての希望で、これまでとはまったく違うワークショップ形式で行いました。そのテーマは、『声とココロのボディワーク』。
これまでもセミナーの中で気持ちのありようと発声との関係性を幾度となく語ってはきましたが、このようにテーマとしてとりあげるのははじめてです。それはひとえに心の問題、心の領域を扱うのが難しいからです。それでもあえて今回このテーマをとりあげたのは、これまでどれだけ医学的腹式呼吸や人体の仕組みや声帯の構造を学び、ラクに発声するための身体の緩ませ方や筋トレやストレッチを行っても、それでもやっぱり「声が出にくい」とおっしゃる方が少なからずいたからです。
人前で歌ったり話したり演技をしたり、という表現はある意味すべて、人前で自分をさらけだす行為です。まず、そのさらけだそうとしている人自身の奥に、実は「さらけだしたくない」という潜在的な逆の力、つまり強いブロックがあると、どれだけ声帯の構造がわかったところで、またどれだけ発声のテクニックを練習してみたところで「さらけだしたくない」という力(気持ち)のほうが強くて、ストレートにいい声は出てきません。そういった観点から今回はこれまでとはガラリと趣向を変えて、与えられたワークショップをただ楽しくやっているちに、いつの間にかブロックがはずれて声がでている、、、というワークショップをやろうということになりました。
講師の松永敦がすでに自身のクリニックで実践して手ごたえをつかんでいるメソッドとはいえ、東京セミナーでははじめての試み。正直申し上げて、「こんなバカバカしいことやってられない!」とおっしゃる参加者がでてくるのじゃないかと講師の小林貴子も事務局のわたしも内心ちょっとだけ心配だったのですが、ワークショップがはじまるや、それが杞憂だったことが判明しました。ほっ・・・。
このレポートではワークショップのごく一部分を、画像付きでちょっとだけご紹介したいと思います。
( リハーサル時の講師:松永敦と小林貴子。本番はカーテンを開けて明るい空間で行いました。)


(まずはネームカードにその日呼ばれたいニックネームを書いて胸に付けてもらってスタート! 写真はワークショップの1.まず歩く、を終えてグループに分かれて講師の説明を聞くみなさん。)
(次は『仮想のボール投げ』です。みなさんそれぞれ、どんな形の、どんな重さのボールかイメージして、それを相手にわかるようにゼスチャーで表現しながら声をかけて投げます。ぽん!)
( とおりゃっ!)
( ほーい! )
(次は、大声合戦。二手に分かれて思いつく短い言葉を徐々に音量を上げて競い合います。まずは見本を見せる講師ふたり。負けず嫌いの貴子さんが最後は全身を振り絞って「ゴジラ!」と叫ぶ姿にみんな爆笑! )
(さっそくはじめるみなさん。この頃なるともうすっかりリラックスして自然に大声がでます。)
(言ってる言葉もみなさんマチマチですごくオリジナリティーがあって、見ている我々も思わず涙こぼして笑いました。スミマセン… )
(身体をくの字にして「西武コミュニティカレッジ!!」と叫んでいたお二人。宣伝ありがとうございます ^^ 横には予想以上の盛り上がりで時間配分を考えるDr.松永の姿が・・・ )
(グループワークショップのラストは、リズム遊び。円陣になって「ズンチャッチャズンチャッチャ」みたいな、ずーっとおんなじベース音を誰かが担当したら、他の人はそれにあわせてまったく違うリズム、音声を順に入れていきます。最初にわたしも入った3人で見本をやったのですが、いきなり音楽的になってちょっと高度な感じ。でもやってみるとこれがすごくおもしろい!)
(そして回を重ねるごとにリズムが円滑に回るようになってエネルギーも回りだし、やってるうちに叩いてる手も身体も熱くなってきました。エネルギーがまわるってすごいです!)

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そして、いつものように最後に医学的腹式呼吸のおさらいをさせていただいたのはもちろん、セミナーの最初と途中とラストにはみなさんに実際に発声をしていただき、声の出方がどのように変化したのかも実際に録音して検証していただきました。結果は言わずもがな。最初にくらべたらみなさん表情から雰囲気から明るくなって、最後の発声ではお教室の外まで響くくらいの声に・・・!
誰もが効果を体感できたワークショップになりました。
何よりPowervoiceセミナー始まって以来、主催者も参加者もこんなに笑ったセミナーってなかったと思います。そして『笑う』、『楽しい』ということがどれだけ力があって人の心をひらき、身体を自由にするかを味わえたワークショップでもありました。人は誰でも大人になると社会での顔、役割を持つようになります。それは至極当たり前のことでありながら、どれだけ本来の自分を制限していることか。とりわけ日本人は世界で最も感情の抑圧が強い民族といわれます。より力の強いものに自然に忖度するのが当たり前の日本の文化では、それは当然のことかもしれませんが・・・。
当日はふだんのそんな社会の顔をかなぐり捨て、子供のように楽しんでくださったみなさんにはほんとうに心から心から感謝いたします。すべてはみなさんが素直にやってくださってのこのセミナーです。そして、この場を借りまして大変申し訳ございません。当日ははっきり申し上げなかったのですが、これまで東京で7回まで行ってまいりましたこの松永敦×小林貴子のPowerVoice東京セミナーは、今回でいったん終了とさせていただきました。今後は個人でセミナー、ワークショップ等を行っていくことになるかと思います。今後のことはそれぞれの活動を追っていただくことといたしまして、どうかこれからも歌って踊れる声のお医者さん・松永敦と、ボルケーノのように熱い声の求道者・小林貴子のことをよろしくお願いいたします!
また、今回行ったことの機序については当日もご説明いたしましたが、実はいまだから言えることとして、今回のワークショップには松永オリジナルの『ステージセラピー』のメソッドが織り込まれておりました。そのメソッドにつきましては今後も松永の大阪のクリニックでのセミナーで引きつづき実践していく予定です。ご興味がおありの方、関西方面にお住まいの方はぜひ参加をご検討ください。
これまで PowerVoice東京セミナーを応援してくださったみなさま、また毎回参加してくださった方々には心より御礼申し上げます。最後の最後にこの回の参加者のお声を一部抜粋してお届けして終了したいと思います。
これまでほんとうにどうもありがとうございました。
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1.このセミナーに参加しようと思った動機はなんですか?

  • 自分の声に自信がないため、これまでにもボイストレーニングを受けてきましたが、その時は出ても日常的にはやっぱり出にくかったり震えた声になるので、今回は違った形のボイストレーニングのようだと思ったので参加しました。(女性・40代)
  • YouTubeで松永先生のことを知り虜になりました。貴子さんの歌にも虜で、ぜひこの機会に伺いたいと思いました。何度も会ったわけじゃないのに勝手に学ばせていただきました。
  • 声が小さい、通らない、と子供の頃から人と話していても聞き返されてしまうことが多く、いつのまにか『口数の少ない人』になってしまいました。1日講座ということもあり、改善のきっかけにしたいと思って参加させていただきました。(女性・50代)

2.実際に参加されたご感想をお聞かせください。

  • 声を出す前の気持ちをのせるときの障害について、ほぐし方や医学的な考え方が訊けて本当によかった。いろいろと考えることができた。(男性・10代)
  • 発声する際、身体だけでなく心の準備も重要になってくることがわかりました。(男性・20代)
  • セミナーのような場は緊張して苦手ですが、次から次へのワークで緊張や声に自信がないことを思うことなく声を出すことができました。(女性・30代)
  • ワークで楽しく体感した後に理論的なことを伺ったので理解が深まりました。(女性・40代)
  • 声のエネルギーの大きさ、向かっていく方向など、演奏経験のある人ほど無頓着になりやすいと感じました。感情論等ではなく科学的に説明できることであると知って納得しました。(女性・40代)
  • エネルギー、がキーワード、テクニックはその次、とわかりました。楽しいワークショップでした。(女性・50代)
  • 新しい発声トレーニングを学ぶことができました。今後も続けていきたいです。(女性・50代)
  •  すごい情報! まだ消化できてない (^-^) (女性・50代)
  •  グループワークの仕組みに気づきが多かった。理論的なことももう少しほしかった。(男性・50代)
  • 最初に声を出したときよりも、最後に出したときの方が声の出しやすさを体感できました。(女性・40代)

3.発声や歌うことについてお悩みのこと、疑問に感じてらっしゃること、耳鼻咽喉科的なことや健康のことなどについて、医師に聞きたいことがございましたら教えてください。

  • けいれん性発声障害と診断され、手術や注射ではなく、このようなボイストレーニングで改善できないかと思っています。(女性・40代)
  • コンディションにバラつきがあるので、良い状態を保つコツ、ヒントなどを伺いたいです。(女性・30代)
  • 東京でクリニックに行きますが、先生の気分でだいぶ違うので他のクリニックを紹介していただきたいです。(女性・50代)
  • 声も老化すると聞いたことがありますが、トレーニングすれば防げますか?(女性・60代)

4.今後このセミナーに期待すること、とりあげてほしい内容などございましたらお聞かせください。

  • 緊張(あがり症)をテーマに、ボイストレーニングをしてみたいです。(女性・30代)
  •  今回はプロの方、知識のある方が多かった気がしたので、初心者向けもあるとうれしいです。(女性・40代)
  • 今回のようなワークショップ+理論で、もう少し長い時間やって変化を体感したいです。(女性・30代)
  • 東京でやってくださると助かります。(女性・30代)
  • また声帯の映像を使ったセミナーをやっていただきたいです。(女性・30代)
  • 定期的にやってほしいです。(女性・30代)

セミナー動画

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