「魂を声に乗せる法」5.歌は1人で歌うわけじゃない、ということを知る。
吸うのはまぁ、そうやってできるんですけど、吐くのが意外と難しい。
息を吐くときに、口からマーってやる前に「さしすせそ」の「す」で、
歯と歯の間から「スー」っていう音を出しながら、口からまるで細い
絹の糸のようなものが細く長く出ているのをイメージしながら、
スースースーと向こうのほうにずーっと上っていく、、、、、、
そういう意識でいきます。
それでスーってやりますからね。
はい、まず肩を上げない、お腹だけドーンと出して、丹田だして、
はい、鼻からたくさん息吸ったら、スーをやります。
スースースースースースースースースースースースースースースー
スースースースースースースースースースースースースースースー
はい、だんだん空気が出て出て出て、、、もうこれ以上入ってこないなあ、
出ていくばっかりー、、、ってなったら、はい、またお腹をどん!と出して
息吸います。
そのとき肩あがらなーい。
で、もういっぺん。
スースースースースースースースースースースースースースースー
スースースースースースースースースースースースースースースー
はい、そしたらこんどはさっきのワンちゃんのハアハアからやったみたいな
感じで、かるーくマーって言ってみます。
せーの。
マーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そうです。
これでいくと、ほんとに喉によけいな負担をかけずに、それで喉ひらけて
お腹たっぷりとった腹式呼吸で、深い息ができます、はい。
さ、ここ。真骨頂です!
これもう絵で描いちゃいます。
いま、止まってますか? 動いてますか?
動いてます。
どれくらいのスピードで?
どれくらい?
詳しくじゃなくてもいいです。
そこそこ、とか、むっちゃ、とか、もう超高速で、とか、
なんでもええですわ。
そこそこ。ぼちぼち。
ぼちぼち動いてる?
あのね、ごめんね。
わたしのそもそもの前提、定義づけが悪かったからみなさんに「ぼちぼち」と
言わせてしまったんだけど、そうなんです。
このお部屋、この空間の中では多少ね、心臓が動いたり、息吸ったりするから
ぼちぼち動いてるんですね。
ところが、なんと。
この宇宙の中で地球ってのはどういうふうに動いてるのかというと、ご存知のように、
1年の間に太陽のまわりを1周できるぐらいに動いてるんですよ。
これ、ごっつ速いんです。
ね、新幹線なんかより速いです。
で、もうひとつあるのは、それただ単に公転してるだけじゃなくて自転ってのもしてます。
じゃあ、太陽が、、、ごめん、手えだしてもろうていい?
これ太陽ね、これ地球。
ヒュヒュヒュヒュヒュ・・・・・・・ってこういうね、
おんなじ空間のおんなじ面だけ動いてんのかっていうと、
違うんです。
こいつ(太陽)も、ぐわーーんって向こうに動いてるんです。
太陽も。ね。
太陽も動いてる、地球も自転公転してる、こうやって、ぐわーーんってすっごいスピードで
動いてんねんけど、この土台の地球、いうのんが空気も水もぜーんぶまとめておなじように
動いてるからさ、あたしらその地球の上のシミみたいなもんですわ。
へばりついてるから。
だから、ぜんぜん一緒に動いちゃってると思ってるから、あんまり動いてるちゃうのん、
じーっとしてんのん、ってことになるんです。
ところが、ね、このすっごいエネルギーで、すっごい勢いで動いてるときに、
ちょっとなんですけども、ちょっとって言ったってすごいよ、10キロ。
ね、だから1000メートルで1キロやからさ、1万メートルほど上空行ったら
もう、こらすっごい空気の流れと、宇宙。
要するに大気圏外、いうやつですよ。
大気圏外と大気圏という間では、もうすっごい空気抵抗があって、えっらい勢いで
ぐんぐんぐんぐん、この星が回ってるのがわかるんです。
ここにいるからあんまりわからない。
・・・ということで、わたしいま何を言わんとしてるのかというと、
この星のここにいまみんないるんですけれど、意外とわたしらは、すっごいエネルギーの
中で生活さしてもろうてんのよってことがわかる、いうことなんです。
で、自分の力だけを使って、歌を歌う、っていうとこれね、
すごい大変やねん。
あのね、(漫画の)「ドラゴンボール」あるやん?
あれ、マジで一生懸命読むと実は意外と勉強になること鳥山明さん言うてはるんです。
あれほんとに実は一部分においては量子力学的な解釈に基づいてあのマンガって
描かれてるんですよ。
どういうことかっていうと、いっちばん最初のほう悟空がね、
「なーんだ、おめえー、空も飛べねえのか」って言ってるところがあるんです。
あれ別に悟空に空を飛ぶ力があって飛んでるんじゃなくて、
その宇宙のエネルギーを上手に意識的にコントロールすることで飛べてるよ、って、
そういう話なんです。
だからこの地磁気とか、いろんなものが目に見えるほどに感じられるようになれば、
まぁ、なかなか人間には難しいんですけど、それはほんとに感じたらそういう流れの中に
ヒュ!って乗っちゃえば、、、だって鳥なんかそうやん?
わたしらの目に見えない風に乗ってるから飛んでるやないですか。
あれ、すごいと思わへん?
鳥はいち早く、わたしらよりもっと風の流れを読んでるんですね。
そうすると、あのすごいエネルギーに乗って、遠いところまでひゅーんって飛んでいける。
わたしらも歌を歌うときにどないするのん? っていうと、
たとえばコンサートあるじゃないですか。
コンサートあるときに、みんながあんまり聞く気のない、くだらないお喋りばっかりしてる
お客ばかりだったらどう?
やりずらいですね。
きっついすよねえ?
でも、こうやってガッと見てくれてタテ乗りでもヨコ乗りでも何乗りでもいいからガッツリ
聴いてくれて、それでちょっと歌ったらほんとに一緒になって朽津さんでくれるくらい、
そんなお客だったらどう?
サイコーですね。
ですよね。うん。
要するに、実はパフォーマンスっていうのはどういうことかっていうと、
パフォーマンスっていうのはね、箱自身が1個のパフォーマーになったときに
1番いいパフォーマンスができるってことなんです。
だから、歌い手さんというのは、1人でみなさんにパフォーマンスをして聞かせてるわけ
じゃなくて、その箱全体の、1個の生命体としての箱の中でのリーダー役だけなんです、
実は。
そしたら極端なことをいうと、少々下手でも、ピッチ外しても、ちょっと風邪ひいてて
喉が悪くっても、伝えるものがしっかりあって、何も臆することなくストン!と出せて
「愛しあってるかい?」ってやれたら、ほんとにいけんのよ。
それがパフォーマンスってもんです。
だから、「今日はぼく頑張らな!!」じゃないんですね。
「今日はぼくはみんなにどれだけ喜ばしてもらえんのやろう? うれしいな!」
くらいで、ほんとはよかったりするの。
というのはまずみんなとつながる、いうことなんです。
だからみんなで手ーつないでー、とか、アメリカ人の歌手とか好きやんか。
もう恥ずかしい、そんなのせんでも、って昔わたし思ってました。でも、なるほどなって
年取るごとにわかるようになってきました。
そしたらほんとにエネルギーが伝わるんで、パフォーマンスがよくなるんですよ。
歌手が歌いやすくなるんです。
で、みんなも聞きやすくなるんです。
で、乗りやすくなるんです。
でもそんなときに、実は、その箱である舞台っていうのは、わたしらが見てるだけちゃうねん。
わたし、よく言います。
「舞台の紙さま」という言葉を遣わせていただくんですけれども、上の何かしらのエネルギー、
それがほんとに地磁気かもわかりません、何かわかりません。
だけれども、みんなで楽しもう!イエイ! っていう気持ちは必ずあるわけやから、
そういうものをどんどん感じて、それで上手にやると、
ラクやねん! 歌うのが。
だから例えば、ゆうやーけ こやけーの 赤とんぼーって、ただ単にまっすぐに歌うと
こんな感じになるんです。
でも、みーんなが聞いてくれてる、っていうのはイコールわたしが歌った瞬間にみんなの
こころのエネルギーがくる、で、またさ、これが新しいエグザイルの曲だったら知らん人も
いるやんか、ならアリシア・キーズの歌なんかも知らない人もいるやんか、でもちょっと
古いけど「赤とんぼ」だったら大体みんな知ってるやん。あ、知ってる知ってる僕もわたしも。
って、また先生しつこく歌いまくってる、みたいな wwww
でも、なんか言いつつみんな聞いてくれてるなあー、じゃ一緒にこの歌を中心に心ひとつに
できろうようにもっていきたいな、っていったら、
ゆうーやあーけ こーやけえーの 赤とんぼーー
ってなるんです。
で、次はお山をイメージします。
山の遠くのほうにアキアカネ、赤とんぼが飛んでる。
ごめんね、みんな。わたしの話やねんけどちょっと昔のガキのとき、
ちょっとうちのお姉ちゃんにおんぶしてもうて、
そこの淀川の堤防まで行ってん。
いっぱい赤とんぼが飛んでてん、きれいやってん。素敵やってん。
あの姉ちゃん、好きやったんけど、うち辞めてん。
どこで何してんのかなあ、、、
ゆうーやあーけ こーやけえーの 赤とんぼーー
になります。
で、こんど!
その上のほうの何かわからへんけども、わたしたちをやさしく見守ってくれて
今日はなんか知らんけどパワーボイスセミナーに来てるみんな、
みんなもきっと上手に歌、歌うやろ、
みんなにもお弟子さん、お客さん、いるやろ、
そのみーんながひとつになってまたできるように、
なんかここで持って帰りや!
な、松永先生、みんな頼むで!
わかりやした! いう感じで、またいくわけです。
ゆうーやあーけ こーやけえーのー 赤とんぼーー
おわれーて みーたのーはあー いつのーひーかーーーー
ってなるんです。
・・・というのが7番めのお話です。
だから、1番めから5番め、これはほんとにみなさん、ちゃんとできると思うんですね。
で、この6番めの「深呼吸」ってのが意外と深いお話なんで、練習はいるかもしれません。
だけど、歌は自分1人で歌ってるんじゃない。
そこにいるみんなと一緒に歌ってる。
で、もしかしたら、そのわたしたちを見守ってくれている何か、と一緒に歌ってる。
っていうことをすると、安心できんねん!
自分1人でいうたら不安よ。
うまいこといけるかな? ピッチ外さへんかな? 喉、詰まらへんかな?
途中で喉がカサカサして咳でえへんかな?
でも、そんなことかまへんねん。
少々、咳でてもピッチが崩れても、もしかしたら歌詞さえ間違えても、
でもちゃうねん。
みんなと一緒に歌う、今日はみんなと一緒にわたしの昔のドラマを共有する、いう
お話やねん。
っていうのをみんなで味わおうよ、っていったときには
ぜんぜん安心できるのよ。
自分1人で提供します、いうたら、「うわっ、みんなからチケット代もろうてんのにどうしよう、
いまここに7人しか来てへん。主催者が9人くるいうから今日オレやるいうたのに、7人やったら
できひんやんけ!」みたいな wwww
それやったら、もうね、っていうのもあるんやけど、
でも、そういう、みんなで共有してっていうそういうことでいうと
ぜんぜん安心できるから、たぶん7人が6人になろうと5人になろうと
かまへんねん、って、だーれもおらへんでも、きっとここにいる何かと一緒に楽しめんねん、
って思うから、歌って歌えるんですよ。
って、そういうあたりのところまで落とし込んでいただいたら、
間違いなく、みなさんの魂は声に乗ります! ってお話でございました。