声の筋トレって本当にあるの? 3.痩せた声帯のための筋トレ
コラーゲンで声の状態を良くすることはできますが、でもコラーゲンでは筋肉はつかない。
ではどうやって声帯の筋肉を強化するかというと、こうやって合掌のポーズをして、喉に力を入れて、はひふへほの『ヘ』を使って、『ヘッ!』とやって喉を締めます。
これを何度も繰り返すことで喉に筋肉をつけていくわけですが、だいたい場所的にいうとどこかというと、脇腹からぐーっと肋骨がせりあがってきてまとまってくるあたりに、胸骨という胸の骨があるんですが、そのちょうど胸の前あたりで手を合わせる。
まず、この時けしてやってはいけないのは、声を出し続けること。
へーーーーー! とやってはいけない。
声が出続けているということは声帯が締まってない、ということですから、それでは意味がないんです。
なら黙って力だけ入れればと思われるかもしれませんが、ほひふへほの『へ』はこのあたりが一番締まりやすい音なんです。
やり方のコツは『ヘッ!』と声を出して声帯を締めたら、がんばって1、2秒は喉に力を入れ続けること。
キレイな喩えじゃなくて申し訳ありませんが、トイレでいきむときのような感覚でやるといいです。
そして1、2秒力を入れ続けたらちょっと休んでまたやる。
では何回やればいいかといったら5回です。
1セットぜんぶやっても1分もかからない。
これを1日にぜんぶで5セットやってほしい。
1日に5回、5×5で25回これをやっていただくと、大体ひと月も経たないうちに、喉が痩せてた方、喉が乾いて声が出にくくなってた方のほとんどが「あれ? ちょっと変わってきた」とおっしゃいます。
では1ヶ月もやればいいのかといったら、残念ですがそうではない、3ヶ月ほどはしつこくやってほしいです。
そうしたらそんなに戻らなくなります。
これが声の筋トレです。
もし続けてやっても効果が出ないということがあれば、それはやり方がマズイ。
合掌のポーズはしますが、それはあくまで喉に力を入れるためであって、肩に力を入れてはいけない。
ほかには、こういうやり方もあります。
こんなスツールを持ってきて座り、椅子の下を両手で持って自分で自分の身体を持ち上げるように、グーッと引っぱり上げます。
グーッと引っぱり上げながら「ヘッ!」とやるやり方です。
ただこれだと下手すると肩や腕には力が入っても喉に力が入らない方がいらっしゃるので、私は合掌のポーズでやってもらっています。
もしそれがやりにくければ、両手の指を引っかけて引っぱる方法も悪くはないです。
この筋トレを『プッシング・メソッド』といいます。
これをやると筋肉がだんだn太くはなりますし、それに年をとってくると声漏れ、息漏れがするんですけど、それがこれをやることで減る。
それに、高い声を出しにくかった人が出しやすくなったりします。
ただ、これをやって喉がヒリヒリするとかズキズキするとか
なったらすぐに止めてください。