ていねいに歌うってどういうこと? 4.リズムを感じるには?

もういちどリズムの話をします。
『ララバイ・オブ・バードランド』という曲があります。
バードランドの子守唄、4分の4拍子の有名な曲です。

先ほどいったように音はずっと(円のように)つながっています。
その音のつながりを感じるのはどうしたらいいかというと、4分の4拍子の曲を、あえて16分の16拍子や、32分の32拍子ですごく細かく感じてみるんです。

そうやって細かく乗ると、細かいコントロールが効いて音が上がってくる。

リズムやテンポやビートを効かしたときのていねいな歌い方です。

それからよく、自分で一生懸命に歌っていると他人の音が聞こえにくい、という人がいます。
これは耳の良し悪しにもよるし、ある部分の音はよく聞こえるけれどある部分は聞こえにくい、とか、人によっていろいろあります。

そういうときどうやって音を捉まえたらいいかというとちょっとしんどいやり方ではありますが、耳だけで聴くんじゃなくて、振動で聴くんです。

あの耳の聴こえなくなったベートーヴェンがどうやって作曲していたというと、ピアノにかぶりついて作曲していました。
直接、頭の骨振動を聴いて作曲していたんです。

そうやって直接振動を入れていくことで、間違いなくピッチを合わせていく。
耳の悪い人にはいまはそういった振動を利用したいいものもあります。