「ペットと歌う練習法」3.犬から学ぶ発声法
実は、今日のタイトルの裏に隠していたもうひとつのタイトルがあるんですが、それは『ペット(犬)から学ぶ発声法』です。
どういうことかというと、犬が緊張しないで元気よく「ワン!」というときは、すごく腹式呼吸ができてるんです。
犬は喉をひらき、喉に力を入れずに声を出します。
前回のセミナーでやったんですが、タンコントロール、舌のコントロールといって、舌を使った発声法がいろいろあるんですけれども、1番カンタンに喉をひらく方法は、『アッカンベー』なんです。
ちょっと舌を出していただけますか?
ベー。
この状態というのは喉の奥がひらいています。
舌をベーと出して喉を詰めようとしても詰められないんです。
ですから夏場の暑いときなんかにワンちゃんが「ハッハッハッ」と腹で息をしてますね、そうやって声を出してます。
そのシステムを私たちも使わせてもらうわけですね。
舌をしっかり出して、喉頭を開いて、腹式呼吸で発声する。
これはワンちゃん見てると一目瞭然のやり方です。
やってみますね。
・・・・・と、こんな感じですね。
この状態を保ったまま『上を向いて歩こう』を歌うとこんな感じです。
これが、吠えるために生まれてきたみたいな『犬』という動物の発声法から学ぶ方法なんですね。
では舌をベーと出してるだけでいいのか、といったら、まだまだパート2、パート3があります。
今度はワンちゃんから違う声を出すための生きもの、両生類カエルの声の真似をする方法です。フロッグコントロールといいます。
今度は舌をベーと出さずに、逆に喉の奥に引っ込めるんですけど、こんな感じです。
舌を巻き舌のように奥に引っ込めながら『エルク』と発音します。
これで舌のコントロールをするという方法です。
舌って実は見えてるところは少ないですけど、実はすごく大きな筋肉なんです。
ですからとうぜん筋肉の塊なので、使えば使った分だけすごく動きもよくなって、口の中での舌の位置を上手に使うことで声の響きを強めていくこともできるんですが、ところがそれをあんまりやらずににいると、響きのコントロールも下手になります。
それを上手にやるための練習がこの『エルク、エルク』っていうやり方です。
これを何度も繰り返します。
馴染んでないうちはずーっとやってると舌がつりそうになりますよ。
これも実は声を出している最中についつい喉が締まってしまうのをひらいて、上手に舌をコントロールしていく、っていう方法のひとつです。
次は『タンローリング』。
これの何がいいのかといったら、これは舌に変な力が入っていたらできません。
とにかく人は必要なときには唇とか舌に力を入れなくてはなりませんけれども、どちらかというと力を抜いてないとダメなことの方が多いです。
で、力を抜くためにはトゥルルルル・・・とタンローリングをするとか、ブルブルブル・・・とリップローリングをやらなきゃだめなんですね。
これをやることで余分な力を抜いてあげる、そうすると変に喉を詰めずに、いいかたちで歌が歌えるという、そういうことになります。
ワンちゃんや猫ちゃんと遊びながら、私たちがリラックスをして、こころを軽くして、喉を開いて歌を歌っていく。
そして、そうやっていくなかでだんだん自分の声が出てきたら、今度はどんどんワンちゃんをお客さんにして楽しく歌えばいいと思うんですが、どうしても乗り切れないとき。
そんなときは、とっておきの方法があります!
『深くペットと関わり、歌う練習』です。
(以下、詳細は動画をご覧ください。大切なペットと一緒に歌を練習する極意、その効果について話しています。ワンちゃんや猫を飼っているヴォーカリストは必見です!)