「リズムと気持ち!」3.アクセントメソッドで心を開こう!
Dr.松永:
じゃあ次は、りん先生はベースだけずっと叩いててください。
そこにそれぞれみんなで乗っかっていきましょう。
・・・・・・・
なかなかこれも難しいですね(^-^)
次は、親が決めた好きなリズムでずーっとおなじようにみんながひと回りやる、というのをやってみましょう。
・・・・・・・
は~い、おつかれさまでしたー
ね、というふうに、どこからどういうに音が飛んでくるかわからないっていうのを聴いて、それですぐ次の人にそれを出す、っていうのは、実は私は前にもここでお話ししたことがあるんですけど『アクセントメソッド』といわれるものねんですね。
実はこれは声でやることが多いんですけれども、とにかくいまきたリズムをそのままおんなじリズムで返すっていう、これってけっこうドキドキしません?
何が来るかな、とか、次自分の番だ、どうしよう、とか・・・
そしたら、ここまでいろんなこと考えてるとできなくなるので、反射で動かなきゃしかたがないって反射で動かなきゃしかたがないって風になるんですね。
そうすると、知らないあいだに人の心は開かれて、声でやっていくと最初は詰まったりもするけれども、だんだん詰まらずに声がどんどん出てくる、っていう、そういう方法なんです。
これをちょっと先生とやってみましょうか。
・・・・・・と、みたいなね。
というようなことを、お互いにいろいろやると、ほんとに考えてられないんで、ワイワイ声がしっかり出てくるっていうのがあるんですね。
これがけっこう音声医療のひとつでちゃんとあります。
そして音声療法だけじゃなくて、精神科の行動療法の中にも取り入れられてたりします。
ちょっと高度なものなんですけどね。
ですから、リズムっていうのは人の心を開けていろんなものを引っぱりだす、そういうことをやってくれるというのがリズムの世界にはあるんです。
これはほんとに1人ではやるのは難しいですけど、一緒にやってくれるようなお友達とか暇そうな人をみつけてやると、すごくリズム感の訓練になります。
で、そういう風にやっていくことで、リズムがどういうふうに人の心に影響を与えていくのか、というのを感じながら、歌を歌うとか、また歌わないまでも生活の中でリズムを意識して暮らすと音楽をやるときも音楽が深くなっていきますね。
ちなみに、りん先生にとってリズムってなんですか?
りん:
リズムは人生そのもの、っていうか、生きていること全てです。
子どものころ、朝起きて目が覚めた瞬間から、たとえばお母さんキッチンで朝ごはんを作ってるトントントントン・・・コトコトコト・・・っていう音もぜんぶリズムとして身体の中に染み込んでいて、で、階段下りて朝ごはん食べて駆け足で行って来ます、っていう、そこもぜんぶリズム。
そういう生活ぜんぶが生きているリズムって感じで、音楽も人生を豊かにしてくれるものではあるんですけど、その中に組み込まれている細やかなリズムというものにフォーカスすることで、たとえば気分がすごく沈んでいるときも、歩く速度の一歩を速く変えてあげることで、自分の身体の血液の流れがすごく良くなってそれにしたがって気分も高揚してきて、気づいたら明るい気持ちになってた、とか。自分の中のリズム感をちょっと変えるだけで気分が大きく変わることがあるので、気持ちが萎縮しているようなときは特に勇気を出して踏み出す最初の一歩の歩幅を大きめにとって行くことで、人生が大きく変わっていくんじゃないかなと思います。