「その歌い方、だいじょうぶですか?」3.『歌の心』を活かすために

まったくマスターしてない言語で歌うのは難しい。
けれど外国人が歌っているのであれば多少は許されるところでしょう。
ところが母国語であっても育った土地の方言であったり、自分の癖で変なイントネーションがあったりしてきちんと50音が発音できていないと、歌は崩れます。
ですから、お子さんなどにしても、発音におかしいところがあったら小さい頃から上手に直してあげて、きちんとした発音、イントネーションを身に着けさせるということはとても大事なことです。
それを早くやってあげたほうが音に対する感覚も研ぎ澄まされるし、たとえ家では方言で喋っていても、歌を歌うときには正しいイントネーションで歌うことができるようになります。

まったくマスターしてない言語で歌うのは難しい。
けれど外国人が歌っているのであれば多少は許されるところでしょう。
ところが母国語であっても育った土地の方言であったり、自分の癖で変なイントネーションがあったりしてきちんと50音が発音できていないと、歌は崩れます。
ですから、お子さんなどにしても、発音におかしいところがあったら、小さい頃から上手に直してあげて、きちんとした発音、イントネーションを身に着けさせるということはとても大事なことです。
それを早くやってあげたほうが音に対する感覚も研ぎ澄まされるし、たとえ家では方言で喋っていても、歌を歌うときには正しいイントネーションで歌うことができるようになります。

歌を歌うとき心はとうぜん大事なんですが、それを表現しているのが歌、声でやっていることなわけですからやはり発音とか癖とかを正しく直してきれいな音にまとめていくというのはとても大事なことです。

いちばん最初にその歌をつくられた方、作曲家や作詞家の方が標準語ではなくあえて方言を使っている場合はもちろんそのまま歌っていいわけですが、その場合はむしろ、その地方の生まれじゃない方はその方
言をよく聴いて、言い回しやイントネーションを学んでから歌うのはすごくいいことです。
要するに「オリジナルを活かすための音を学んでください」という話です。
これをやらないと(自分はいっぱい心を持っていても)『歌の心』が崩れていきます。

さあ、これでほとんどの用意ができた、ちゃんと口もしっかり開けて喉も開けて、腹式呼吸もできたし歌詞もちゃんと覚えた、ピッチも狂わない、もう最高の状態に持っていったよ、といったときに、それで一生懸命歌を歌を歌ったところが実際は思ったより声が出てこない、ってことがあります。
要するに『息の力が弱い』というのも、これまた問題なんです。
息の力があんまりない方が「歌を一生懸命勉強しているんですけど、なかなか上手くならないんです」とか「歌の先生にダメ出しをいっぱいされます」とかいわれることがありますけれども、これは肉体的、物理的にその人の身体の問題になります。
心はオッケー、情感たっぷり、頭脳もバッチリ、ちゃんと練習して歌詞もピッチも全て頭に入ってる、だけど身体が付いていかない、となったら、やっぱり音楽というのは瞬間瞬間の芸術だから、その瞬間にどれだけ自分の身体を動かすかってことにかかってくるんです。
その瞬間のリズムとビートがあって全てを成し遂げることができるので、それを成し遂げることのできない筋力がないとちょっとキツイわけなんです。

ですから歌を仕上げていくには、
1.言語の音の癖をなくそう
2.発声するための身体をつくろう

ってことなんですが、でも2で間違ってほしくないのは、腕立て伏せや腹筋やればいいってことじゃないんです。
それやって鍛えられる筋肉とは違う。
正しい腹式呼吸をやってベルカントで発声することで腹筋をつけてほしいんです。
歌うための身体をつくる、ってことですね。