「咳が止まらず声が出ない!」4.喉が悪いときの食べもの

では、喉が悪いときに一体どんなものを食べたらいいのかというと、基本は身体の免疫力を上げもの、喉を潤すもの、これが基本形です。

たしかにハチミツなどは天然のサプリメントみたいなものですね。
ビタミンが豊富ですし、抗酸化力もあります。
ただ、喉を湿らすときにいちばんいいのは自分の唾液だということは覚えておいておください。

では、ここからこれまでのまとめをしますと、まず喉にいちばん悪いのは『乾燥』です。
ですから食べものを食べるときにはよく噛んで唾液を出すこと。
でも風邪をひいて鼻が詰まってダメになると皆さん嫌でも口呼吸をすると思うんですが、では鼻はどうやって治したらいいかというとさっきも言った塩水で『鼻うがい』もいいですし、ワセリン系の軟膏を夜、おやすみ前に鼻の入り口にしっかり塗って寝ると、意外と鼻がしっとりして息通りが良くなるので、口や喉への負担が減ります。
当然、夜おやすみのときには空気清浄器とか加湿器などはぜひぜひつけておいていただきたいと思います。

口、喉については、当然ですけれどもこういうときにはふだん煙草を吸っている人、お酒を飲んでいる方はその両方をやめていただきたいですね。
煙草は気体なので鼻の奥、耳の奥、喉、気管といった私たち耳鼻科が得意として診ているところ全てのところに煙草というのは悪い影響を与えます。

よく煙草の形をしてて、でも煙草のようにニコチンもタールも入ってないのでこれは身体にいいんですといって売られているものがありますが、じゃあ、煙を口や鼻の中に入れるとどうなるかというと、燻製とおなじ要領でやっぱり口や鼻の粘膜は燻されて乾燥する、酸化するんです。

いまこの部屋に11名の人がいますが、11名中3名の方がマスクをしています。
このクリニックは大型の空気清浄器を2台も置いて一日中回しているにもかかわらず、です。
こんな場所でもマスクをしている方がいるということは、もういまの日本ではどこに行ってもマスクをするのが必要最低限の自己防衛手段として使っていかねばしょうがないものなんだと思います。

マスクをするのが何がいいって、外から入ってくるいろいろな汚いものが入って来なくなるからいいということ以上に、自分の吐く息による加湿と加温なんです。
自分の吐いた息というのは水蒸気がたっぷり入ってますし、身体の中を通って出てきたものだからじゅうぶん温められてもいます。
外の汚れた空気、冷たい空気をそのまま吸うより遥かに自分の身体にとっていいことです。

では鼻を守って喉を守って、ほかに守るとこはないのといったら、あるんですね。
実はここからが今日の面白い話題に入っていきます。

喉の免疫を上げるためにどうしたらいいか?
血行を良くするために血管を広げるにはどうしたらいいでしょうか?
副交感神経を上げるためには?
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