「下手でもうまく聞こえるカラオケ唱法」1.なぜカラオケがうまく歌えないかご存知ですか?
カラオケに行ってみんなで歌うときに自信のない方や、もう少しなんだけど何か乗り切れないという皆さん必聴のセミナーです。
さあ、そのコツは?
みなさん、カラオケで歌うとき、あまりにも原曲に忠実に歌おうとしすぎてませんか?
カラオケで歌いやすい曲、歌いにくい曲などいろいろあることはご存知でしょう。
ところが、ただ好きだからと難しい曲を選んで歌ってしまうと、の高さとかリズムの正確さ、さらにはコブシやタメを活かしてなどといった専門的なことを一生懸命にやりすぎて、けっきょくどの部分にも集中できず失敗してしまうということが少なくないと思います。
では、どこに集中するのか?
今回はそれについてお話ししましょう。
まず、「歌を歌う」ということは「声を使う」「音を使う」ということですが、「いい声で歌を歌う」ということは、みなさんにとってどういうことでしょうか?
1.出しやすい声
2.自分の声に合った楽曲を選ぶ
3.響きのある声
4.リラックスした声
5.楽しく感じる声
こういう声を出しているとき楽しめる、楽しめるというのはたしかにいいことです。では、どんなときが楽しいか?
これは要するに歌い手だけのことじゃなくて、お客さんとのコラボレーション、ってことをみなさんおっしゃってるんですよね?
これは人前で歌を歌ったことのある方なら必ずわかることだと思いますが、生きた人間の前で歌ってるとすごく気持ちよくなります。これはどういうことかというと、仮にわたしがいまみなさんに歌を歌ったとすると、歌詞の内容とか、声の出しかたなどが何か聴いていて生理的に気持ちいい、と感じることがあるときには「気持ちいいなあ」とか「楽しいなあ」とか、そういうことを感じる。
そういうことが人間の身体の中に仕組みとして入ってます。
これをもっと平たくわかりやすい言葉でいえば、歌い手がある種のエネルギーをみなさんに投げるんですね、その淀みなく心地いいエネルギーがみなさんにうまく伝わったときに、みなさんはその音、エネルギーを、「あ、楽しい。うれしい」と感じてくださるんです。
で、聞き手のみなさんが楽しくなってくると、実は歌い手もそう感じるんですね。
ですから舞台を作ってもらうときに、照明さんがあんまりキツイ照明を浴びせて客席の前がなんにも見えないようなときは孤独になりません?
だから、なんとはなしにお客さんの雰囲気が見えるところでやらせていただくのがすごくありがたいです。
そのときには、ほんとに歌い手と聞き手の間にひとつのエネルギーの輪ができます。
この輪ができること、これがお客さんとの最高のコラボレーションということになります。
コンサートやリサイタルは歌い手だけでは成立しません。
歌い手と聞き手、両方大切です。
もちろん、歌い手が上手だったらみなさん聞き惚れてくれるからいいエネルギーの輪が回るんですけれども、でもいくら歌い手が上手だったとしても、それがただレコードか何かが鳴ってるだけとか人工的な音が鳴ってるだけみたいなことじゃなくて、生きた歌い手がエネルギーをほとばしらせながら伝えてるっていう、そういう、その場のリアルなものが伝わったときに一番みなさん、ああ!って、その場の臨場感を感じて、いいなあ! 楽しいなあと思ってくださるわけです。
さ、これが実はポイントです。
たとえカラオケといえど、自宅でのホームパーティーといえど、飲み屋で鼻歌歌うときであれど、どんなときでもその歌い手の気持ち、エネルギーが、お客さん、聞き手に伝わらないと、ぜったいうまく聞こえない。
このエネルギーを上手に作っていくことこそが、『カラオケ唱法』といまわたしは書いておりますけども、そんなに声の高さに自信がなくても、声の大きさに自信がなくってもできる方法だというわけです。
なので今日はここで答えをぽん!と言っちゃいます。
これが今日のいちばんの答え、ということになります。
要するに(歌が)下手か下手じゃないかということはお客さんが決めてくれるんですけど、でも中には、別の言葉で言い直しますと、仮に自信のない歌手がいたとします。
自信がないとどうなるの?
自信がないと、少々うまくっても下手になっちゃいます。
自信がないと、エネルギーがまわらないから。