母音と子音の発声の違い2.母音が持つエネルギーの違い

母音の音を顔の形でとらえるとわかりやすいです。
「あ」とか「お」は口が広く開いているから『広母音』、口の開きかたが狭い「い」と「え」は『狭母音』といったりします。

ではその口とはなんだろう、といったらそれは心理学的なことになるんですが、「あー」と口が大きく開いているとき人は秘密めいてみえるでしょうか?
逆に「うふふ」とか「いひひ」と笑うようなときは、どこか隠しごとがあるような、含みのある感じがしますよね?

つまり、口が「あー」と大きく開いているときというのはエネルギーが外と一番つながった状態なんです。
反対に口が狭いときの「いー」という音は、内に溜まったエネルギーを鋭く外に出す感じ。

このように、「あいうえお」それぞれの母音としてのエネルギーの流れがあります。

レジュメに書きましたが、ある先生は

「あ」は明るい驚き
「い」は強い意志
「う」は内的衝撃
「え」は意外な驚き
「お」は感動

なんて言ってますが、これは母音に促音の小さい「っ」をつけるからこんな感じになってるんですが、もう少し「エネルギー」という点で考えると先ほど言ったように、自分の心の内と外がどれだけつながっているか、もしくはどれだけ「つながらせたいのか」という意志なんですね。

エネルギーもただ大きい・小さい、広い・狭い、だけではなくて、そこにどういう意志が入ってくるか、という、それが絶対ありきです。