「あと1音、高い声を出してみよう!」3.出したい高い声をイメージして歌う♪

さて、わたしはあそこまでしか声が出ませんでしたが、さらにそれを降り超えようといったら、こんな方法があります。
これは声帯の2枚の粘膜ヒダです。
おなじ状態で、まず2種類の音を作ってみます。
最初は粘膜ヒダの間にちょっと隙間があるくらい。
ここまで開いちゃうと低い音しか出ません。
ところが、あるやり方をしますと、もうちょっと高い音が出ます。
ちょっとがんばりましょう!
・・・・・・・
わかっていただけたでしょうか?
息の力を強くするんです。

息の力を早くすると、声帯の粘膜ヒダが早く揺れるんです。
早く揺れるということは、音が高くなるということです。
どういうことかやってみましょう。

高い音を出そうと思ったら、いつも以上にしっかり!息を出す、ということです。こんなふうに!

つまり、呼吸力、吐く息の力を上げてあげればいいんです。
空気をたくさん吸ってバーン!とたくさん出すと、このパワーが声帯をグッとさらに寄せて高回転で揺らせてくれるので、これで音が高くなります。

言っておきますが、これは歌い方の練習ではなくて、高い声を自分のものにするためのフォームを身につける、ということです。

『高い声を出す』という意識について話します。
たとえばいま「あー」と声を出したとします。
それで自分で「いままで一生懸命練習してきたけど、自分はここまでしか出ないねん、もうアカンねん」と思ってしまったら、ここまでしか出ません!
もしも高い声を出したいと思っているなら、やっぱりそれを目指しましょう。
自分の出したいと思っている音がここだったとして、でも逆に言うと、この出したい音が出なくてもいいんです、いまは。
でも『いずれ出るやろう、出したい音』を『イメージする』ってことが大切です。
これすごい大切。

毎日毎日でなくても高いところを目指すんです。
出せるものとしてイメージする。
声にならなくても歌うんです。
それがポイントです。
声にならなくても頭の中で出したい音をイメージして歌う、っていうこと。それがすごく大切なんです。
それをやってるといつか喉がついてくるんです。

出ない音は出なくてかまいません。
だけど、ほんとうにその高い音がその人にとって必要で、出さねばならない音だったら、いつもイメージしてやってると、だんだんそこに筋肉が鍛えられていって、高い音に喉が補正されるようになります。
ぶっちゃけ言って60くらいまでだったら鍛え方次第ではなんとかなります。

でも、わたしはよく逆のことをいいます。
男性の歌手も女性の歌手も50が限度、50過ぎると男性は男性ホルモン、女性は女性ホルモンが出にくくなります。
性ホルモンが出にくくなると潤いとか、ハリとか、筋肉の元気度とかがみーんな下がります。
じゃあ、もうあきらめなくちゃいけないのか、といったら、そんなことないんです。筋トレしたらいい。
その筋トレのやり方を間違ったらアカンのです。
喉の筋肉は、お歌を歌うことでしか鍛えられない。
けれども、お歌を歌うときのフォームをさらにパワーアップさせるような方法にプッシングというのがあります。これをやっていると、年とって筋肉が痩せてきて声も痩せちゃった人でも声を若々しくキープできる。3ヶ月やったら大体の人が元気になります。
でも3ヶ月毎日やってもらわないとあきません。
1日にやる回数は25回、でもそう聞くと大変な気がしますが実際は1回に2秒を5回、これをワンセットにして5回ですから、やっている時間はトータルで正味1分もないんですよ。
それ3ヶ月だけで若いキレイな声が手に入るとなったら、ほんとうに声出したい人はやったらいいと思います。