「咳が止まらず声が出ない!」3.喉頭、声帯がやられるとき
胃酸というのは意外と私たちが考えている以上に鼻の奥や耳の奥までくるときもある、ということなんですね。
でもこの傾向はお年を召された方に多いです。
どうしてかというと、年をとると横隔膜の筋肉が衰えて胃酸が漏れやすくなるからです。
下咽頭が胃酸でやられたときはどうしたらいいかというと、これはもう水をたくさん飲んで、胃薬を飲む。
胃薬が無い場合はサプリメントに頼るという方法もありますが、とにかくいろんなものを口に入れずに、しばらく我慢して食べないでいるしかない。
よく牛乳やヨーグルトがいいという人もいますが、とにかく物を食べれば必ず胃酸がでますから、こういうときは何も食べずに静かにしてるのが1番いいです。
また、下咽頭のヒリヒリ感が長く続くとか、お酒をよく飲む方の場合はやっぱり食道がんとか、下咽頭がんというのがあることを忘れないでおいてほしいですね。
では次、喉頭、声帯はどんなときやられるかといいますと、声を出し過ぎると腫れます。
でも正しい声の使い方をしていればそんなには腫れません。
ところが喉ウイルス、喉頭にやってくるウイルス、喉風邪を起こすウイルスにやられて喉が腫れるとたちまち声が出なくなってしまったりします。
それで、いったんそんな風に喉が腫れてしまったとき医者に診てもらうと、『急性声帯浮腫』といわれます。
喉にウイルスがやってきて急に喉がボン!と腫れるやつです。
声帯が腫れあがって浮腫んじゃってるんです。
浮腫んでるのをどうやって治すかといったら、まず水を飲みます。
私だったら、水を飲み、ビタミンC点滴をがっつりやり、ステロイドを使い、アスピリンを使い、それに抗生物質とかいろいろやります。
で、こういうのはなかなか1日では治らないわけですが、私の場合はそれでも翌日に患者さんがいっぱい待っているわけですから、必死になって治さなきゃならないわけです。
そういうときには私はサプリメントを使います。
なんでか。
身体の免疫力を上げなきゃならないから。
ビタミンCは身体の免疫力が上がるから使うんですね。
ビタミンCには抗酸化力があります。
要するに喉が炎症しているというのは、酸化している、ということなんですね。
ビタミンCには免疫力を高めつつ、喉の腫れも直接抑える力があります。
さっき胃のことを話しましたが、風邪でお腹が一緒にやられてたりとかその前後で胃腸の調子が悪いときには、先に乳酸菌のサプリメントを飲みます。
なぜかというと、お腹の調子が悪かったらいくらサプリメントを飲んでも身体の中に入ってきてくれないからなんです。
最初、乳酸菌を飲んで胃腸の調子を整えといてから、いまいったような身体の免疫力を上げてくれるようなサプリメントを飲む。
それから吸入もする。
それで、浮腫むということは身体の水を取ったらいいんじゃないかといったら、違うんです。
水がないと身体の中が乾いてよけい浮腫むことがあります。
ですから水を飲むことは必要です。