声は腹から?全身から? 3.足裏でリズムを感じる ♪

まず実際に立ってみて、自分の一番いい立ち位置を探してみましょう。
自分が一番ラクに発声できる、いちばんニュートラルで中立な姿勢。
次に片足上げて歌ってみる。
身体のバランスが崩れて歌いにくい。
でも、あえてバランスを崩して歌ったときに歌いにくかったのが身体をまっすぐにして歌ったときはラクになる。
ラクになったときは人間はほっとしますから、その「ほっとした」感覚での自分の声をよく覚えておく。
いまやっていることは自分の歌のポジション、姿勢を決める、ということなんですが、自分がもっとも気持ちよく声が出せる自分のポイントを探って決めてみてください。
そしていったんその姿勢が決まったら、忘れないように一生懸命自分の身体に叩き込みます。

で、ここでやってほしいのは、足裏でリズムをとってほしいんです。
いろんなリズムがありますが、それらを自分の身体のいろんな部分で感じながらリズムをとる癖をつけておくと、身体の中にリズムが入ってきて、やっぱり歌がすごく歌いやすくなるし、カッコよくもなります。

足の裏で、足の指の感覚まで使って、とはどういうことかというと、そこで自分のリズムを感じるということなんです。
・・・・・これはタップダンスの基本ですが、これをやりながら自分のなかでリズムを回すんです。
これはダンスの先生なんかはふつうにいつもやってることなんですが、これを歌手の方にもやってほしいんです。これは足裏でやるのがいい。
足裏をいつも鋭敏にしておいて、その感じを感じる、ということをやっていると、リズム音痴になりません。

発声というのは、ただ自分で声出すぞ! 息出すぞ! ってことではなくて、リズムにひっぱりだしてもらう、
これが実はとても大切なんです。
腹式呼吸ではただ単に空気だすことなんですが、これは歌を歌うってとき、音楽を奏でるときには必ずリズムが必要なんです。
そのリズムはいったいどこからひっぱりだしたらいいの、といったら身体全体でしょう?
そうしたらそれは身体が一番最初についてる地面からもらって地面のリズムを身体で表現して、それを音にくっつけて外に出す。
これが一番ラクチンです。

ですからまずは足の裏、足の指の感覚を大切にしてみてください。