耳の働きと声の関係 No.4 歌が上手になる秘訣 ─ 音を聴きこむ!①
音というのは、たとえば両手をパン! とあわせて出す音だけでも、ちょっとした手の位置や手の向きなんかで微妙に音の出方、音の聴こえ方は違ってきます。
また、聴く人によってもその捉え方は違う。
ここが実は今日の話の核なわけですが、その聴こえている音を自分がどう出すか、どう再生するかといったとき、やはりそれは『どう聴くか』、ということにかかってきます。
聴こえている音の中で、どの音の成分、どの音のエッセンスを拾いにいくか、というのが、歌が上手になる秘訣です。
言葉で書いてしまうと同じ『PANG!』という音でも、その音の中で、どの部分を聴きこむかということで、
自分の音の再生方法が全然違うことになってくる。
逆にいえば、そこまでひとつの音を聴きこんでほしいのです。
音をよく聴きこんだうえで、歌おうとする歌の、歌詞の持つ世界を表現しようとするには、想像力とセンスが必要になってきます。