「魂を声に乗せる法」1.魂を声に乗せるために大切なこと7つ!

パワーボイスセミナー 第82回
「魂を声に乗せる法」
~ 魂を表現するには大きな口を開けるだけでは足りません! ~

一生懸命、発声すればするほど喉が痛くなる、
自分を出したくても出せている感じがしないのでなんだかスッキリしない、
何かが喉の奥で引っかかる、
伝えたいことがあるのにうまく表現できない、、、、、、
いったいそれはどうしてなんでしょう?

いつだって自分の心の動きをみつめることは大切です。
けれども、その前に自分の心を少しでも発声する方法があれば、
もっと楽に自分の声が聞こえてきます。
伝わります。

魂を声に乗せるための歯の動かし方は、前回すこしお伝えしました。
今年最後のセミナーは、唇、舌、顎の動き、そして母音のつくり方などを
みなさんと一緒にお勉強いたします。

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今回は、「魂を声に乗せる法」と、やたら仰々しい題名でぼかん!と
載せさせていただいたんですけれども、いったい何をやるんだというと、
発声法というものはいろいろあります。

みなさんがいちばん耳にされるとしたらラテンのベル・カント。
ベル・カント唱法なんていうのは、最も有名な発声法のひとつです。

でもじゃあ、ベル・カントっていうのはどういうふうにするの?っていうと、
いろんなやり方があったりするので、なかなか一言では言えないけれど
まあ簡単に言うと喉を下げる。
そういうのがベル・カント。
「Bel」っていうのはイタリア語で「美しく」、「Canto」っていうのは
これは「歌」です。
だからそういうあたりからきた名前でもってやっているわけですが、
ベル・カント以外にも実は舌を上手に動かす方法ですとか、喉をひろげる方法、
それから姿勢をきっちりとる方法。
人間の身体の軸を整えるというのがどれだけ大切かっていう話、
そういうのも少しさせていただきます。

今日1時間でできる、いちばんコアな、発声法にとって大切なこと。
っていうのを、列挙いたしました。

まず、なんてったって、声を出す。
声を出すっていうのは、これはほんとのこというと、一番ラクに声をだすっていうときは
どういうときかっていうと、息をするのとおなじくらいに声を出すのが自然じゃないと、
これ、声を出すってことにならないんですね。

ああ、じゃあ、息を吸う、息を吐く。これみんな自然にできてるのかっていうと
実をいうと、ラクに息を吸って吐いてる人もほんとは少ない。

だけど声となるとよけいに意識が乗ってしまうからもっと喉が詰まってしまう。
そういう方がおいでなんですね。

だからいの一番、歌を歌う、声を出す、
これの基本形というのは、まず1番。

1.緊張をほぐす

と書いてます。
えー、副交感神経への刺激。
要するに、人間の「自律神経」っていう神経がありまして、
ちょっと緊張したり、何か攻撃的しようとかね、何かをしかけようってときには
交感神経って神経が優位になります。
で、その逆に、休息をする、ゆったりする、おいしいものを食べる、好きな人と愛しあう、
そういうようなときは副交感神経というのが優位になります。

この副交感神経を優位にする、っていうのを耳への刺激で行おうと思います。
耳にはいろんなツボがあります。
その中でも「神門」、神さまの門って書くんですけど、これもこのあいだちょっと話しましたかね?
そのあたりの話をもう一度ゆっくりさせていただきたいと思います。

2.身体の軸を整える

そしてそれから、身体の軸を整える。
まっすぐに立つってことはどういうことか。
むっかし昔、昔の歌手っていうのはですね、歌うたうときに直立不動で歌ってたんですよ。
わたしなんか子供心にそういう人が歌うのを見てて、なんやこれ? って。
すっごい、しゃっちょこばって、って思ったんですけれども、いま逆にこの年になって
歌をしっかり歌うっていったときに、あっ、だからまっすぐに立つって意外とええねん、と。
ゆうことがわかるようになってきました。

さ、そして3つめ。

3.喉頭を開ける

キーワードとして「舌をだす」なんていうのが書いてますけども、ワンちゃんみたいに舌を出すと
喉が勝手に開くんだよ、という、そういう話をいたします。
そしてもういつおいつも散々やってるんですけれども、医学的腹式呼吸。

4.医学的腹式呼吸

ま、これはここではほとんど「おさらい」くらいにしておきますけど、今日は5人しかいません。
これはラッキーなことですね。
みなさんのお腹を触らしていただきながら、どういうふうにお腹を使うのかってことを
ちょっとみなさんで理解していただきます。
そして、これもおさらいになりますが、「母音発声法」ってやつです。

5.母音発声法

ただ、うちでやってます母音発声法っていうのは、ただ単に「あいうえお」とか「かきくけこ」
っていうのをやるだけじゃなく、顎の開け閉めですね、これについてもちょっと物言いをさせて
いただくっていう母音発声法をやります。
そして、意外と深呼吸、これが大切なんですよ。

6.深呼吸

うーん、、、これもしかしたら最初のほうでやったほうがいいのかなあ。
それとも後でやったほうがいいのかなあ。、って悩んだんですけど、
1番から5番までができたところでもういっぺんやるのがいいんだろうなってことで
6番にしました。

そして最後に、じゃあ、歌を歌うっていうのは誰のために誰が歌うのか、っていう
ちょっと、これスピリチュアルでもなんでもないわけです。

7.歌を歌うのは、誰のために誰が歌うのか?

実は心理学的に、って言ってもいいし、最近では量子力学的に、なんてういい方も
したりもすると思うんですけれども、自分の中にあるエネルギーを音に変えるときに
どういうふうにしていったらいちばん自然なエネルギーが出せるのか、という
そういうお話を最後にちょっとします。

まずですね、耳ツボ刺激。
この耳のツボの刺激をして、リラックスしましょう!
っていうあたりからいきます。

神さまの門、神門。
耳には実はいっぱいツボがあります。

人差し指と親指で、ご自身の耳の上のところ、引っかかりますよね?
ここ持って上に引っぱります。ぎゅーんって。
これね、ほんとにちょっと痛いぞってくらい、イタタタタ・・・までやらなくていいですけど
あ、ちょっと痛いわってくらい。
いまみんなの大体の感想として「うっ!」って感じでしょう?
それくらいギューンって引っぱると、でも、ほら、もうすでに、、、30秒そろそろ経ったかな。
ちょっと耳、ほこほこほこってしてきません?
はい、ぱんって離しましょう。
ほわん。

こんど、ここ(耳たぶ)持って、ぎゅん!です。
おんなじくらい引っぱって。
下持ってね。
けっこう引っぱってください。
いてててて、いう感じ。
こんときもゆーっくり息吸っといてください。
吸って吐いてです。

ただ引っぱることだけ意識して、ほかなーんも考えなくていいです。
はーい、オッケーです。

大体ね、まずここ(耳まわり)があったかくなります。
首から上の血流が上がります。

そして胸。
ここらへんがほっこりします。
で、これは一応、パワーボイスの発声法の中で、というだけじゃなく、
みなさんの日々の生活の中で、腹立つこと、鬱陶しいこと、もうやってられへんわ
っとかいうてヘナヘナ、、、ってなりそうなとき、そういうときにこれをね、
上に30秒、下に30秒、合わせて60秒、合わせて1分です。
引っぱるだけで、けっこうリラックスできるんです。

けっこう思いきり引っぱってると、いろんなこと考えてらんなくなるんです。
いろんなこと考えなくなるのは、それだけでも悩みがちょっと落ち着くわけです。

で、血流が上がるとどうなるかというと、ほっこりするんですね。
で、首から上の血流が上がるいうことは、人間ってほんとに悩むほうが減って、
まったり感が増える。
で、耳鼻科って突発性難聴とか顔面神経マヒか、そういう首から上の病気をだいたい扱うんですけど、
耳が聞こえなくなった、耳鳴りがする、めまいがする、顔が半分動けへん、そういうような病気が
だいたい耳鼻科の病気なんですが、そのときに「お薬のむの嫌や!」「ステロイド嫌い! こわい!」
っていう人もやっぱりいらっしゃる。
で、また逆にいうと、ステロイド点滴とかいろんなことやってもぜんぜん治らなかった、
そういう方に、しゃあないな!って、これをお教えすると、ほかのがぜんぜん効かなかったんやけれど
これで、って治る人が2割くらいはいらっしゃるんです。
安上りでしょ? wwww

うちら商売あがったりやねんけどさあ、でもねえ、いろんなことやって治らへんのやったら
なんとかして治してもらわなね、困るからお教えするんですけど、
これが非常に役に立ちます。
ただ、1日1回とか2回しかやらへんかったら効きません、そういうすごく耳の悪い人は大体最低でも
1日5回、よければ10回でも20回でも、それくらいほんとにがんばって耳ひっぱってたら
意外と耳よくなる人が多くって、それでイライラも減って、、、言って喜んでる人が多いです。
で、当然ですけど、血流がよくなるんで顔色もよくなってくるんです。

さ、みなさんこれで用意が整ったわけ。
ちょっとなんか知らんけどほっこりしたわけ。
肩こりもすこしはラクになるんですよ、これで。

さ、これがまず第1番め。
ね、魂を越えに乗せるためには、耳をひっぱって、リラックスしましょう。

はい、で、2番め。
軸を整える。
なんの軸?
ありとあらゆるパフォーマンス、だけじゃなく、日常生活においても、人間の軸って
むっちゃくちゃに大事なんです。

あたしらがね、患者さん、診るやないですか。
ほんで、あ、ちょっと診せてくださいってこうピッと構えてシュッとやったりしてますよね?
これも実はごっつ軸が必要になってくる。
で、わたしね、長年、耳鼻科医やってますから、そうするとね、30年毎日のごとく
こうやって、シーッ!シーッ!とかやってると、
身体に癖がついちゃうんです。
歪んでくるんです。

で、その歪みが出て、それで無理してやってると肩が悪くなったり、
腰悪くなったり、
いろーんなところが悪くなるんです。

で、あのー、ジムなんかにも行ってるんんですけれども、
ジムなんか行ってウェイトトレーニングやるときに、
もう数年前からずっと左肩の調子が悪かったんですね。

で、整骨院とかいろんなとこ行って、それで診ていただいたら
「これは先生、仕方ないですよ」と。
毎日毎日シーってね。
ウルトラマンじゃないけどやってるわけなんで。
これまでウルトラドクター言われてたけどね、これはなかなかね、
30年でね、延べ人数50万人くらい診てます。ハイ。
そうするとやっぱりガタくるんですね。

ところが、それがだんだんわかってきて、
そうか、軸って大切やねん、ってことになって
いつもはこういう感じでやってたんですけど、
反対でもやるようにしたんですね。