「ボイスチェック、ソングチェック」Part 9 /6.歌を歌うとき大切なこと4つ
みなさんが持ってこられたそれぞれの曲について、バラバラなお話を
しているようでいて、みんな実はつながりがあるんんですけれども、
なんのために歌を歌うのかなあ、ってことです。
これは今日やった浜千鳥、黒いオルフェ、カンナフミにしてもそうです
けれども、何かを伝えるために、であることには間違いないですよね?
でも、その伝えるときに、伝えたいものがはっきりしてないと、
なーんにも伝わらない、ってことなんです。
なんとはなしにこのメロディーを~ ちゃーんとみんなの前でー高い声でー
平気で歌わなくっちゃー♪
・・・っていうことを『歌を歌うこと』だと思う人が非常に多いんですけど、
歌を歌うっていうのはやっぱり『歌詞を伝える』ってことが歌を歌うって
ことなんですね。
それもこれは、歌 という言葉で表現されてますけど、どちらかというと
これですよね。詞。
うたね、こっちの詞っていう意味でのね。
でも詞のない歌だってあるじゃないですか、と。
インストゥルメンタルの曲とかね。
でもそうなったらもう、口エアギターじゃないですけど、歌詞はぜんぜん
入ってこなくっても音はこんどはきっちり出していかねばならんのだけれども。
それはほんとに音霊オンリーの、すごく狭い音霊の話になってくるんですけれど
そうじゃなくてちゃんと歌詞がついてるときには、少なくともそれをお客さんに
伝えるっていう準備が必要です。
で、その準備をするときに、のっけからピッチ、メロディーぜんぶ整えてお届け
するのは図ごく難しい。
ので、最初は朗読をすることで、この歌の世界をちゃんと自分の中に取り込みま
しょう、ってことです。
①歌の世界を把握する
ってことですね。
これをせえへんことには、つまり自分の中で咀嚼してしっかり浜千鳥でも
ブラックオルフェでも入ってけえへんと絶対に人にお伝えすることはできない。
では2番め。
ほんとに細かいこと言いだしたらいろいろあるんですけど、今日お勉強させて
いただいたのは、歌ってね、途中はちょっとラクなんですよ。
ド頭とケツ。
頭と最後っていうのが非常に難しいです。
だから頭を詠うときにはどういう方法があるかというと、最初からぽかーんと
口あけて、ここスカスカにしてて歌いはじめると、こんなふうに息漏れにも
なっちゃうんですね。
どうしたらええんやろ、っていうと、一番ほんとのほんとのいの一はね、
ヘッ! って言って、声帯を閉じとく、って方法があります。
声帯いまあけました。
ドッグブレスをすると声帯はパカパカに開いてます。
でも『ヘッ! ヘッ!』ってやったときに、声帯はパン!と閉じてるんです。
声帯閉じると声は出ません。
でも、『ヘッ!』ってやってから次に声だすときには、syごくラクなの。
声帯ってここにあります。
こんな感じの粘膜のヒダです。
息吸います、吐きます、
こんなふうに動きます。
ハイ、ぴったり閉じます。
吸います。
閉じます。
ハイ、ぴったり閉じます。
・・・こんな感じで動きます。
じゃあ、声だしましょうといったときにポカっと口あけてたら、次に閉めて
声だすまでにタイムラグができてしまうんです。
それを最初からぴったり閉じとく。
そしたらド頭の出だしのところがタイムラグなく、声だせるんです。
で、それでいてさっき言った息吸いこむみたいに、吸うみたいな口の構えに
しておいて『ハッ!』と声帯閉じる、口はあけたままで I’ll と歌いはじめると
スカッときれいに気持ちよく、それもタイムラグなく曲のド頭がスムースに歌えます。
ですから2番目は
②歌の頭のはじまりと終わり
じゃ、終わりはどうしたらいいのかというと、最後はきれいに余韻を持って長く
引っぱりたいんですけれども、そこのところでゆらゆらしないためにはやっぱり
腹式呼吸が必要になってくるんです。
ちゃんとお腹のほうでコントロールしておかないと、ロングトーンがガタガタ
波打っちゃいますから。
変なちりめんヴィブラートみたいなのがかかりますから、お腹をいつも張り続ける
っていうのが必要です。
そういうようなことを気をつけてますと、歌のド頭のはじまりと終わりのところが
きれいにできるので、歌がしっくりきます。
そして、母音ですね。
③歌の途中の単語の母音の発声はきっちりすることと、母音に与えられた
譜面上の長さをしっかり保つこと
です。
これを夕焼け小焼けの赤とんぼでやってみますと、
夕焼け小焼けのあかとんぼ、じゃありません。
ゆうやあーーーけぇ こーやーけぇえーーのーーーーー
ってことです。ね。
母音の後にくっついてくる長さをしっかり、と。
そして、
④腹式呼吸をじょうずに使うことで喉をラクにする。
あと、不思議とエネルギーが回っているときっていうのは、自分1人、この身体
だけで歌ってるって思わずに、ほんとに上から下まで大きなエネルギーが回って
るんですよ、っていうのを感じていただくと、感じていただくだけで大きな大きな
エネルギーをいただいて、しっかり歌うことができますよ、ということです。
ここらへんのことをきょうはみなさんからいただいた3つのお歌、
そしてカンナフミですね、からお教えいただくことができました。
今日はみなさん、どうもありがとうございました。