「今日からなれる声帯マスター!」3.実際に声帯の動きを見てみよう!

はい、画像の続き、いきまーす。

ほら、「あー」っていうときはピッピッってこれ(軟口蓋)が閉じます。
「K」って音もよく閉じるんですね。

はい、ここからどんどん中に入ると、、、もうちょっとすると声帯が見えてきます。
これ、鼻の裏側なんです。

ね、スカスカに(声帯が)見えてます。
はい、これが声帯です。

あいうえお、それぞれの母音によって喉の形って変わります。
それにちょっと注目していただけると面白いです。

「ま」っていうと、ここに見えてるのが喉頭蓋なんですけど、喉頭蓋がかぶってきて
声帯が見えにくいです。

「え」っていうのは見えやすいです。
あ行は見えにくいです。
「い」はよく見えます。
「お」もよく見えます。
「あ」になったら見えにくいでしょ?
「あ」がいちばん見えにくいんですよ。

ほらね、「あ」でひょいっとなります。

「いえあおう」と言うと喉頭蓋がけっこう面白く動きます。

このまま素で見てるとわかりにくので、スローモーションでお見せいたします。
はい、これがスローモーションです。
ちょっとピカピカしますから、ピカピカが弱い方はちょっとすみません。
見たり見なかったりしてやってください。

ここにある声帯がゆるやかに揺れているのがわかりますでしょうか。
この揺れですね。
地声の場合は、さっき言ったボディーとカバーが同時に揺れて、こういう複雑な揺れを
見せてくれてるんですね。

ほら、「あ」は見えにくくなります。

さ! ここで気がついていただけるとうれしいのは、低い声にすると声帯は縮むんですね。
これ、どうしてかというとバイオリンとか弦楽器と一緒の仕組みです。
ピーン!と張れば張るほど高い音になり、縮めれば縮めるほど低い音になります。

これは地声でけっこう高い音を出してくださってますから、地声でもそこそこ全体的な
揺れになっているのがわかってくださるとうれしいです。

はい、こんどは裏声を見ていただこうと思います。
最初は地声でいきます。

咳払いすると(声帯が)ばん!ってぶつかりますね。
だから、しょっちゅう咳払いしてると喉を傷めます。

これもゆったりぜんぶ、ボディーもカバーもしっかり揺れてる、っていう揺れ方です、これ。

はい! こんど裏声です!

これはけっこう上の粘膜のほうが主体になって揺れてる、揺れ方です。

地声だとたっぷり揺れてるってのがわかります?
全体的に。

そのあと、裏声になると上っ面だけ、ほんとにカバーだけが揺れてるんですね、これ。

「あ」はちょっと見えにくいです。

地声と裏声でちょっと違うの、わかるでしょう?

要するに、地声で歌うとシワがたっぷり入ってますよね?
それだけしっかり揺れてるってことなんですね。

裏声になるとシワ少ないですね。
これわかりやすいですですよね。

「いー」っていってるここではかなり前後経が伸びてるのがわかると思います。
そうすると、これ面白いのは前後がピーンと引っぱられてるにもかかわらず、
地声の場合はたっぷり揺れてるのに、高い音でやって伸びているけれども
やっぱり地声と裏声では音質も違いますけれども、どこが揺れてるのか?ってのが
違うのがわかると思います。

いまのが地声、裏声、高い声、低い声の違いってのが大体みなさん、
わかっていただいたと思います。

ほら、低い音にしたらドン!と下がりますよね。
上がってきたらひゅっと来ます。

ところが、この感じで「いー」ってやってますと、これけっこう喉に負担がかかるんです。
だからベル・カントっていう声楽の歌い方っていうのは、喉をいつも低いところに留めておいて、
「いー」って高い音を出しにいくって、そういうことをするんですね。
これはそのベル・カントをしていない状態です。

そんなふうに喉が上下に動きますから面白いです。

地声でやってるとこれがしっかり揺れてます。
ボディーとカバー、両方ゆれてます。