「今一度、腹から出す声のコントロール!」6.自分1人でがんばったらだめ!
まず自分のニュートラルな声、っていうのを捕まえてほしいんです。
さ! そしたらこんどはニュートラルな声がわかったら、先ほどお話し伺いましたけど
声のいちばんの根っこは何かというと感情でした、というそういうお話になります。
またそこに戻ります。
いったんニュートラルな声を手にしたら、そのニュートラルな声をどう表現したらいい
のかっていったときに、そこには感情が必要になってくるんです。
ね、だから自分のニュートラルな声であれば~ そうか、今日はたくさんの人がわたしの
話を聞きにきてくれている嬉しいな~ 嬉しさをちゃんと表現しよう~♪ ・・・って、
こうなります(^-^)
そういうときはわたしはどういうコントロールしているかというと、まず口角を上げます、
ちょっと。ほっぺ上げます。
これやるとどうなるのといったら、口の中の容積が増えるんです。
そうすると響きがちょっとでてくるんですね、お声に。
そうすると「あーーーー」ってやってたのがちょっと響きが増えるから声がはっきりして
なおかつ明るさとか躍動感がでてきます、、、ということになるんですね。
そうすると聞いてる人たちは、ふんふんってちょっと乗っていきやすくなります、話に。
すべて自分の声を知ってるからできる技なんです。
そこに喜怒哀楽をのせる。
さあ、だけれども、いつも喜怒哀楽ばっかりのせてたら疲れるんです。
お話しをするときに自分1人で話をしようとすると疲れるんです。
ええ?! 手伝うてくれてる? いま、あなた。
はい(笑顔)
ああ、手伝うてくれてくれてんねんだって。よかった。
こういうちゃんとしたパートナーが、サポーターがいるからわたしがんばって話できます。
ちゃんとこういう助手がいる。それも役に立つことなんですけれども、もうひとつある。
大北メディカルクリニック、これわたしのホームグラウンドです。
わたしの診療所でみなさんをお招きして、この診療所の中でお話しするってことで、
わたしは自分の診療所という箱のエネルギーを実は使ってるんですね。
これだってよくアウェーでゲームしたりすると難しいとか言われるじゃないですか、
サッカーでもバレーボールでもなんでも。
要するにぜんぜん知らんところ行って仕事するってしんどいんですよ。
だから患者さんを診るのも自分の診療所のほうがしやすい、久々の大学病院に行って手術
して、診察していうたらちょっと緊張もします。
でも馴染みのある、慣れ親しんだ自分の箱でお仕事をさせてもらうと、それっていうのは
すごくサポートになるんです。
そうすると、少し安心できるっていうだけで、お話し、声のレベルが最初から高くなれる
ってのがあるんですよ。
ところが、これのまた悪いところは、いつもいつもここで仕事やっているからここに慣れ
親しみすぎて緊張感、要するにちょっとテンションが下がり気味になるいうのもあるんです。
じゃあ、どういうふうにするのがいいのか。
順番を書いていきます。
1.まずゼロの声を求める
2.そこに自分が必要だと思うエネルギーを入れてゆく
ところが、いつもいつも必要だと思うエネルギーをそんなに上手に注入できるわけでもない。
そういうときにはやっぱり場の力を使う、ってのがあるんですね。
これが私がいま言った『場』、どこまでその箱、いる場所(空間)を上手に使うかってことです。
3.場のエネルギーを意識する
で、これをもっともっと広くたっぷりやろうと思ったらどうしたらいいのかというと、
エネルギーを注入することで発生する際の声の力が大きくなったとしても、そのエネルギーに
喉が耐えきれないと、これは困ったことになってしまいます。
これどういうことか。
元気に元気にみんなにエネルギー発散しよういうてやりすぎますと、喉が痛いことこの上ないん
です。
そうするとすっごくみんなに伝えたい大きなエネルギーはあるんだけれども、自分のエネルギー
だけじゃなくって何かサポーターの力を借りよう。
たとえばいまのわたしだったら、自分と一緒に働いてくれている職員でもいい、逆に言うと
お客さんみんなうぃサポーターに考えてもいい、この場をサポーターに考えてもいい。
だけど、できるだけ効率よく大きなサポーターを手にするとしたら、ここに書いてますけど、
自然物がいいですね。
お空とか、海とか、大地とか、なんだっていいんです。
自分がイメージする中で「あ、大阪って街に生まれてうれしいな。梅田っていうところで仕事
できててうれしいな。このエリアでみんなと一緒にこのお仕事楽しませていただいててうれし
いな」なんでもいいんですけれども、じゃあ、この場とつながろう、この街とつながろう、
この国とつながろう、この星とつながろう、この宇宙とつながろう。なんでもいいんですけど
人間って、意識、イメージするだけでエネルギー交換できるっていう、そういうことが
できちゃう生きものなんです。
イメージするだけで、かなりいろんなことが変わります。
たとえばいまお口の中に梅干しが10個入ったと思って。
梅干しが10個も入ってたら、まあまあ甘かろうが酸っぱかろうがこんな顔になるじゃないですか。
で、思った瞬間に口から唾液がいっぱい出てきます。
イメージするだけで身体が変化して唾液が出るわけです。
たとえば自分は独りぼっち。すごく不安です。さみしいです。
ところが、お空とつながれる、お星さまとつながれる、太陽とつながれる、なんて思った瞬間、
それだけで実は副交感神経っていう神経のレベルが上がって、ほっこりするんですね。
はぁ、って。肩の力も抜けます。
そしたらそれだけで、自分のベースにあるエネルギーがグン!って一段上がるんですね。
で、そのぐん!と上がったなかで、さあ、じゃあ、これから楽しい曲を演じますからみなさんに
楽しいエネルギーを入れて喋ります、プレイします。ちょっとフルートのひとつも吹きます。
いろんな音の鳴らし方はあるわけですけども、とにかく表現するときに、まず最初にベースの
この場所の力を借りて、自分の入れたい感情を入れて、それでやります、なんてやると、自分の
身体に負担がかからなくなるんです。
音で表現するんですけれども、音って自分は単なる出口だと思ってください。
ね、いろんなエネルギーがあります。
お空の、それこそ自然のエネルギーもあれば、この梅田のエネルギーもあります。
ここにいてくれるみんなのエネルギーもあります。
それをぎゅっと凝縮して、わたし松永の口から出てるだけなんですけれども、このエネルギーを
まとめてボン!と、それこそカメハメハじゃないんですけれどもポッと出すと、みんなに伝わる
いうのがあります。
そのときに自分ひとりで絶対届けんねん! とやってたらすごく疲れて、このセミナー終わった後
わたし4、5時間は動かれへんようになります。
でも、みんなと一緒にやるとそれはけっこう可能になるんですね。
だから今日のお話しをもう一度おさらいします。
喉っていうのはとにかくできるだけフリーにしてあげて、
上下左右に自由にラクに動けるようにして、
それで『ベル・カント』っていうイタリア、ラテンの言葉を借りると、いちばん上手に声を出す
ときっていうのは、喉を下げて、ゆったりした状態で高い声でも低い声でも出しやすい状態で
出せばいいんですけれども、それをやる基本形として、横隔膜を下に下げる、っていうのが
あるという話です。
で、その次に、そういうふうな身体の準備が整ったら、その次にはこのゼロの声っていうのを
見つけてみてください。ニュートラルな自分の声です。
ラクーにスカッと出てくる声です。
で、そのゼロの声が求められたら、そのときその時々で必要なエネルギーをそこに入れてあげる。
で、そのときに自分自身のエネルギーだけじゃなくて、まわりのこと、お隣さんももちろん、
空間とか、街とか星とか、いろんなこと考えていろんなエネルギーをそこに使っていく、という
ようなことをしていくとですね、ほんとうに演奏するってことがダイナミックになりますし、
とっても楽しくなります。
わたしよくエネルギーサーフィンって言葉を使うんですけれどもね、エネルギーっていうのは
いつも一定のところに留まってません。いつも動いてます。風は吹きますし、空からは時々
雨も降ってきます、昼間だったらお天道さんのひかりがいっぱい当たってきます、夜は寒かった
りもします。エネルギーはいつも動いてます。
でも、そのエネルギーを上手に感じていくことでエネルギーを乗りこなすことができると、
とっても楽しいエネルギーサーフィンっていうのができて、それをまあ声や歌で表現するって
いう方法もあったりしますんで、またこれは機会のあるときにお話しさせてもらおうと思います。
はい、今日のお話しはしょっと駆け足でぶっ飛ばしてお話ししましたけれども、
まあ、こんなところです。
どうもみなさん、おつきあいいだきましてありがとうございました。